フジは複雑な心境…日テレ1月期ドラマ、門脇麦主演「リバーサルオーケストラ」発表のウラ
昭和の呪縛
「業界で暗黙のルールとされてきた“裏かぶりNG”も、以前ほど目くじらを立てることがなくなってきたのかもしれません。昨シーズンでは、柄本佑(35)が主演するNHKの土曜ドラマ『空白を満たしなさい』の放送中に、彼も主要キャストだった日テレの土曜ドラマ『初恋の悪魔』がスタート。どちらも土曜22時枠だったので、3週間、裏かぶりで放送されましたが、両局とも納得の上での起用だったそうです。また、『初恋の悪魔』でW主演の1人だった仲野太賀(29)は裏かぶりではないものの、同時期のNHK-BS『拾われた男 LOST MAN FOUND』に主演しました。業界では同クールの二股主演も禁忌とされていましたが、これも特に問題にはなりませんでした」
暗黙のルールはなぜ変わったのだろう。
「地上波ドラマは深夜帯にも意欲作が並び、Netflix、WOWWOW、Huluもオリジナルドラマを制作しています。テレビ離れと言われる中、TVerはじめ見逃し配信も充実し、ドラマの収益はストックコンテンツが中心となっています。令和の今、昭和末期の3~4倍の作品がオンエアされているはずです。となれば、どうしても視聴者が注目する若手演技派に出演オファーが偏ってくる。アイドルの学芸会芝居ではストックコンテンツにはなりえないからです」
作品数が増えた上、オファーが偏れば、裏かぶりもやむなしということか。
「令和のドラマのキャストは、若手の演技派に一極集中しています。門脇の一件を見ても、時代は変わったということでしょうね」