「慰安婦少女像」撤去運動を行う韓国人たち 「少女像は偽りと憎悪の象徴」活動理由を語る

国際 韓国・北朝鮮

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取材されるも報道はされず

 ドイツ・ベルリンのミッテ区には、ブロンズの少女像が設置されている。それに対する抗議活動を行うため、私は「慰安婦詐欺清算連帯」の朱玉順(チュオクスン)(「オンマ〈お母さん〉部隊」代表)、先の李宇衍、吉田賢司(通訳)とともに、今年6月25日から5泊6日の日程で現地を訪れた。

 旅立ちの日、仁川空港には意外にも公共放送「KBS」の取材チームが私たちを待ち構えていた。そこで私たちはベルリンの少女像を設置した「コリア協議会」(ドイツの韓国系市民団体。韓静和(ハンジョンファ)代表)に対し、慰安婦問題でうそをつかないことと少女像の自主的撤去を要求することが目的だと説明した。しかし、その内容が報道されることはなかった。

 14時間の長いフライトを経て、ベルリンのホテルで休息をとった翌朝、出国前に予め集会の申告をしておいた場所に向かう。私たちを真っ先に出迎えたのは、「表現の不自由展」と同じ着色されたFRP(繊維強化プラスチック)製の少女像だった。もともとあったブロンズの少女像の向かい、コリア協議会が陣取る場所に、同じ少女像が持ち込まれ、私たちをじっと見つめていたのだ。そこには数人のドイツ人と現地の日本人もいた。

 一方、ブロンズの少女像の方は、なぜか蚊帳(かや)に覆われていた。私たちが毀損するのではないかと考えたコリア協議会が保護幕として覆ったのだという。彼らの行動はいつも幼稚である。あきれるほかはない。もとより傷つけるつもりはなかったが、万が一、傷つけたなら、私たちは無事に帰国できたのだろうか。

「碑文の内容はすべてうそ」

「慰安婦詐欺もう止めよ!」と書いた横断幕設置とユーチューブ配信のためのスマートフォンのセッティングなど集会の準備を終え、少女像の台座に刻まれてあった碑文を読んでみる。2020年9月にこの少女像の除幕式が行われたが、その10日後、ミッテ区は一度、撤去命令を出しているのだ。その理由がこの碑文にある。

 問題になった文章はこう書かれている。

「第2次世界大戦中、日本軍はアジア太平洋地域で無数の少女と女性を強制連行し、彼女たちに性奴隷生活を強いた」

 碑文の通りなら、慰安婦たちは日本軍に拉致され、戦時性暴力のもと性奴隷生活を強要された「戦争犯罪被害者」になる。そして少女像はそうした被害者を象徴する造形物ということになる。

 しかし碑文の内容はすべてうそである。

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