パートナーが出産してもオレ流を貫く才賀紀左衛門 「事実婚インフルエンサー」はなぜうまくいかない?

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事実婚インフルエンサーと相性の悪い「子育てという現実」 アップデートすべきは家族像ではなく自意識の問題?

 特に子どもという予想がつかない存在と暮らす現実は、理想を売るインフルエンサーとは相性が悪い。才賀さんも羽振りのいい生活をブログにつづる一方で、長女に出す食事のワンパターンぶりを心配する声が上がったこともある。常識に縛られない最先端の大人という理想像が、現実の暮らしに負ける瞬間が、彼にはたぶん耐えられないのではないだろうか。

 モラハラ気質と言われたこともある才賀さんだが、人にどう見られるかをすごく気にする人なのは確かだ。子育て上手な自分、モテる自分、成功している自分……幸せな自分を演出するため、周囲を動かす。退院当日だろうとパートナーを引っ張り出し、幸せな家族だと友人に見せたい。息子の寝かしつけを引き受ける、女性思いのイクメンだと世間にアピールしたい。その裏で、来客時の片付けはやらざるを得ないとぼやかれていたにもかかわらず。

 だから彼にはアンチも多い。裁判の結果、前妻に引き渡すべきと判断された長女への対応も問われている。人の目を気にする彼にとっては、腹の立つ状況だ。余計に意固地になるだろう。でも「理想のインフルエンサー生活」を優先し続けた結果、「現実の家族」が先に破綻する可能性は高いように思う。

「家族の形」をアップデートしようとしてきた事実婚インフルエンサーたち。でもアップデートすべきは、世間の目ではなく、世間を気にしすぎる自意識ではないだろうか。事実婚解消後、MEGBABYさんやはあちゅうさんは肩の力が抜け、良い顔になった気がする。

 影響力がある彼らだからこそ最も求められていることは、「新しい家族の形」という大上段からの提案ではない気がする。むしろ昔から口酸っぱく言われてきた、「よそはよそ、うちはうち」という、新旧の比較自体を無にするような考え方なのではないだろうか。

冨士海ネコ

デイリー新潮編集部

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