“出雲のイナズマ”里見香奈女流五冠、苦戦の理由は猛烈なハードスケジュール? 巻き返しの可能性は

国内 社会

  • ブックマーク

Advertisement

絶体絶命、がけっぷちに

 島根県出身であることと終盤の攻めの厳しさから、“出雲のイナズマ”との異名を持つ里見香奈女流五冠(30)が苦戦している。現在、里見五冠は、将棋界の「ガラスの天井」といわれる棋士編入試験に挑戦中。5番勝負で3勝すると、女性初の「棋士」誕生となるが、ここまで2局戦って連敗、編入試験をパスするには、もはや残り3局を全勝するしかない。まさに絶体絶命、がけっぷちに追い込まれてしまった。

 ***

 将棋ライターの松本博文さんは、

「女性の挑戦だからといって変に手加減しないのが将棋界の良いところ。今回里見さんが対戦する5人の“試験官”は、棋士養成機関である奨励会の過酷な競争を突破して間もない新鋭で、棋力に優れた実力派がそろっています。第1局で対戦した徳田拳士四段は特に強く、里見さんの完敗。岡部怜央四段との第2局は終盤、里見さん有利の展開でしたが、岡部四段の果敢な攻めを受けきれず、逆転で押し切られてしまいました。里見さんにもチャンスがあっただけに残念です」

 と語る。

次ページ:猛烈なハードスケジュール

前へ 1 2 次へ

[1/2ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。