熊野正士議員のセクハラ行為、公明党のウソを暴く「証拠LINE」 「議員を辞めないといけないかもしれません」

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“議員は辞めないといけない”

 さらに、太田さんのLINEの中には、公明党サイドが熊野議員のセクハラ行為を認識していたという証拠もある。

「北側さんからの電話の前日、熊野さんからLINEが来たんです」

〈恵子さん、申し訳ありません〉

〈〇〇さんから、大阪府本部の事務長に話が行き、北側副代表にも、肉体関係、結婚を求められているとの話が行っています。議員は辞めないといけないかもしれません〉

 多少解説が必要だろう。

 〇〇さんとは、前出の公明党の関係者で、太田さんと熊野議員をつなぎ、謝罪の窓口にもなった人物だ。

「私が仲介者に被害を訴え、その話が公明党の大阪府本部の事務長を介して北側さんに上がった。それを受けて北側さんが熊野さんに事情を聞き、その中身を熊野さんが私に報告してきたのです。それによれば、北側さんは熊野さんが私に肉体関係と結婚を迫っていると認識しているとのこと。で、熊野さんは議員を辞めないといけないと述べていました」

 つまり、このLINEには、熊野議員が性絡みの女性トラブルを抱えていたことが北側副代表に伝わっていた事実がはっきりと記されている。だからこそわざわざ代表、副代表が謝罪した。これでもセクハラは認識外と言い張るつもりなのだろうか。

公明党の対応は「20年遅れている」

 大手企業でコンプライアンス委員も務める専門家が呆れて言う。

「昨今の日本企業はコンプライアンス遵守に熱心に取り組んでいます。セクハラ問題についても、社員に疑いがあれば、徹底的に調べる。卑猥な発言について聞いたら、もっと大きな被害があるのでは、と」

 それに比して、今回の公明党の対応は、

「20年は遅れている。上場企業なら完全に失格です。国会議員は公人であるのだから、民間より情報開示の意識を強く持つことは必須。卑猥電話の話を聞いて、即調査、即開示をしていない時点で、完全な隠蔽(いんぺい)といえるでしょう」

 最後に太田さんが言う。

「党の隠蔽体質の根深さを実感しました」

 折しも山口代表は8期目を目指し代表選出馬を表明。

 しかし、有権者にそれがどのようなメッセージと受け止められるか理解しているのだろうか。

 甘い対応には、必ず手痛いしっぺ返しが待っている。

週刊新潮 2022年9月22日号掲載

特集「被害女性の『セクハラ告発』に逆ギレ提訴 『公明党』の嘘を暴く『証拠LINE』」より

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