巨人の“腫れ物ポジション”は坂本勇人に…若手と「早出練習」に励む中田翔は評価急上昇

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お立ち台が嫌い

 普段から記者と積極的にコミュニケーションを取るタイプではないので、いま何を考えているかはよくわからないという。

「“お騒がせしてすみません”といった殊勝な姿勢は感じられません。醜聞が出る度のことですが、“プロなんだから結果がすべて”と思っている節がある。囲み取材の時もちょっとでも嫌な質問をされたら、生返事を繰り返して『もういいですか』ってすぐに切ってしまうし、ヒーローインタビューにも面倒くさがって出たがらない。ワガママで独善的なタイプなんです」

 ワガママで独善的。それはまさしく日ハムで暴力事件を起こして移籍してきた中田翔(33)の評価だった。だが、いま周囲の中田を見る目は完全に変わったという。

「岡本に代わり4番に座ってからも成績は絶好調です。14日には2戦連続となる21号を放った。でも、それだけじゃない。彼は人への接し方がガラリと変わりました」

1時間前にグラウンドに現れるようになった中田

 3カ月くらい前から、若手に混じって早出練習をする姿がよく見かけられるようになったという。

「全体練習の1時間くらい前にはグラウンドに入って走り込みをしたり、バッティング練習に打ち込んでいます。中田クラスのベテランでそんなことをする選手はいません」

 言葉遣いにも明らかな変化があるという。日ハム時代は、横柄で後輩たちをいじり倒してばかりだったが、

「今はまったく。むしろ後輩たちにすごく慕われています。松井秀喜さんの背番号55を襲名した2年目の秋広優人は、『弟子入りさせてください』と年始の自主トレに志願して同行したくらい。日ハム担当者によれば『お前のミスをオレが打ってカバーしたんや』などと思ったことを考えずに口にするタイプだったそうなんですが、ビッグマウスは完全に鳴りを潜めました。どん底まで堕ちて感謝の気持ちが芽生えたのでしょう。言葉の節々に謙虚さが感じられるようになりました」

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