ウクライナで荒稼ぎ ロシア特殊部隊員は急ごしらえでも「給与は平均の3~4倍」

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志願動機は?

 ロシア連邦チェチェン共和国にある「ロシア特殊部隊大学」。現在ここで軍事訓練を受けているのは、ロシア各地から集まった“志願兵”たちだ。彼らは2週間の訓練を終えると、ウクライナの戦場へと送られるという。野蛮な侵攻作戦の開始から半年、見えてくるのはロシアの粘り強さだった――。

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 侵攻開始から半年、ロシア側にも数万の死傷者が出ているとされる。兵力不足もささやかれる中、苦肉の策だろうか、5月には志願兵の年齢制限が撤廃された。

「私が7月下旬にこの訓練施設を取材した際は、チェチェン人やカザフ人、アルメニア人の志願者がいました。ただ、やはり一番多いのはロシア人で、私が話した中で最年長の人は56歳でした」

 そう話すのは、ロシア在住ジャーナリストの徳山あすか氏だ。彼らが志願する“動機”は何なのか?

「取材に対しては“非ナチ化のため”と答える場合が多いですね。とはいえ、もちろん金銭面に引かれて応募する人もいると思います」

 実際、志願兵に支払われる月給は平均的なロシア人の3~4倍。そのおかげか、現在では応募しても訓練所への「入校待ち」になるケースもあるという。侵略直後は、ロシア兵がすぐに不足してしまう、といった楽観的な見方もあったのだが、そう簡単にはいかないようである。

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