高次脳機能障害・円楽、涙の「高座復帰」レポート お得意の“毒舌”は健在

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「貪欲さが出た」

 矛先はトリを務める三遊亭小遊三師匠にも向かい、

「あの人は面白い人ですよ。“俺は笑点のCEOだ”って。“下ネタとエロネタは俺のもんだ”って」

 復帰祝いでボルドーのワインを飲ませてくれるというので小遊三師匠の元へ行ったが、ラベルを見ると、

「ボルドーじゃないの、ドロボー」

 さながら「笑点」のような諧謔(かいぎゃく)の数々に観客は大うけだった。

 千秋楽の演目は「目薬」。

「初日に『猫の皿』で感触を確かめて、思った以上に安心感を得られたのかもしれませんね。“落語をやるんだったら笑いが欲しいな”という貪欲さが出てきて、確実に笑いが取れる『目薬』を持ってきた可能性はありますね」(瀧口氏)

 先の演芸記者によると、

「『目薬』は、妻の尻につけた薬が、妻の屁で夫の目に入るのがオチ。妻の放屁で薬がバーッと吹き飛ぶように、自分の病状も吹き飛ばす。そんなふうにちょっと掛けたんじゃないかな、と思いました」

 そこは「腹黒」円楽師匠のこと。どこにどんな仕掛けが隠されていてもおかしくはないのだ。

週刊新潮 2022年9月1日号掲載

ワイド特集「哀の水中花」より

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