力道山、杉村春子、市川染五郎…107歳で逝去、日本初の女性報道写真家「笹本恒子さん」が語っていた「昭和の著名人」秘蔵写真

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 日本初の女性報道写真家として知られる笹本恒子さんが8月15日、老衰のため亡くなった。享年107。葬儀は近親者で済ませたという。生涯にわたって写真を撮り続け、2016年、米ルーシー賞の、長年写真界に貢献した個人を称える「ライフタイム・アチーブメント部門賞」を受賞した。

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 笹本さんの写真が週刊新潮のグラビアを飾ったことがあった。「日本初『女性報道写真家』が捉えた『昭和の輝き』」(2011年7月14日号)では、大宅壮一、力道山、三木武吉、岡本太郎、浅沼稲次郎、室生犀星、藤山一郎、笠置シヅ子、杉村春子、市川染五郎(2代目松本白鸚)、中村万之助(2代目中村吉右衛門)と、錚々たる人物が登場した。

 当時のインタビューで笹本さんはこう語っていた。

「報道写真家を志したのは1940年、毎日新聞で挿絵のアルバイトをしていた時、写真協会立ち上げの話を聞き、事務所に遊びに行ったのがきっかけでした。当時、女性で報道写真を撮る人がいなかったため、『あなたが始めたら第1号になる』と協会に所属する写真家から誘われ、強く惹かれました。思わず『やってみたい』と言ってしまったのです」

 1940年9月、東京・華族会館で東条英機陸軍大臣夫人のかつ子さんが主催した日独伊三国同盟婦人祝賀会を撮影するなど、太平洋戦争開戦前の出来事を撮影した。

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