落合博満氏が語った「巨人退団の真相」は「事実とは異なる」 当時の長嶋監督参謀が証言

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 今年4月に開設したユーチューブチャンネルが好評の落合博満氏(68)。5カ月足らずで登録者は40万人を超え、球界ユーチューバーの5位に躍り出た。だが、好事魔多し。口が滑りすぎたのか、球団中枢にいた当事者から「それは誤り」と指摘されてしまったのだ。

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 今や、里崎智也、清原和博、上原浩治、古田敦也に次ぐ登録者数を誇るプロ野球出身ユーチューバー、落合博満氏が7月27日に公開したのは、「【新事実】実現直前で白紙になった夢のオーダー【巨人編(4)】」と題された動画。そこで、落合氏は、1996年オフに起きた自身の巨人退団について言及した。

 この年のオフといえば、清原和博がFA権を行使し、西武から巨人に移籍したのも大きな事件だった。

 動画の冒頭、「96年、清原FAの状況は?」と聞かれた落合氏は、のっけから、

〈あの時はね、ジャイアンツは清原をFAで取る気はなかったんだよ〉

 とぶっちゃけた。続けて、

〈長嶋さんと話して、FAで清原取ればいいじゃないのって言ったのはオレなんだ。(略)その代わり、清原をオレに1年間あずけてくれって言って。バッティング改造だよな。っていう話までして。そっからじゃないかな。清原をFAで取るとかっていう話が進んでいったのは〉

 と暴露したのである。

「事実とは異なる」

 一般には、巨人が清原を獲得し、玉突きで落合氏が弾き飛ばされたという印象があるだけに、驚天動地の新事実である。実際、動画のコメント欄にも「衝撃的な内容」「すごいこと語ってる」「野球ファンとして真実を聞けて嬉しい」などといった称賛が並んだ。

 ところが、別の当事者は首をかしげているのである。

「動画での落合氏の発言は、事実と異なります」

 そう断言するのは、当時、長嶋監督の参謀役、今で言うGMを務めていた河田弘道氏その人である。後に著され話題を呼んだ『Gファイル 長嶋茂雄と黒衣の参謀』(武田頼政著)の主人公としても知られる。

「巨人が清原獲得を検討し始めたのは、彼がFAで移籍する1年以上も前の95年8月のことでした。ある日の朝、長嶋監督から、私の元に連絡が入り『か、河田さん。球場へ行く前にちょっと会って話したいことがあるんだけれど……』。会うや興奮冷めやらぬ様相で『清原、どうしますか、取れますよ』と。なんでも、読売本社の渡邉恒雄社長に呼ばれて、『清原が必要か。必要なら取るよ』と言われたとか。長嶋監督は何でも欲しがる人ですから……」

 即、清原獲得作戦が始動したというのだ。

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