落合博満氏が語った「巨人退団の真相」は「事実とは異なる」 当時の長嶋監督参謀が証言
清原と密会した際に…
気の毒ついでにもう一つ。
先に紹介した、落合氏が、
〈清原をオレに1年間あずけてくれって言って。バッティング改造だよな〉
と長嶋監督に頼んだという件である。清原が落合氏を尊崇している前提に思えるが、これまた落合氏の自信過剰のなせる業だった。
「FA宣言前日の10月26日、長嶋監督と私は清原と密会しています。その際、監督が『落合を切る』と明言しなかったので、監督の退席後、清原は不安そうに私に『巨人は落合さんと契約しないんですよね?』と尋ねてきた。落合さんが居る限り自分は巨人に行けない、という口ぶりでした」
清原の方は、打撃指導どころか、“落合サンと一緒なんて真っ平御免”だったようだ。ちなみに、清原の問いに河田氏は「球団首脳会談で球団の総意として『清原獲得時には落合と再契約しない』と申し合わせており、監督も同意されている」と正直に答えたという。
落合氏が語る事実は、誇張こそあれ、まるっきりうそとはいえないかもしれない。しかし、河田氏の反論と併せて検証すると、滑稽な自己主張にも見えてしまうのである。
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