岸田首相は「黄金の3年間」についてどう考えているのか?

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麻生副総裁は?

「自民党の麻生太郎副総裁は首相経験者らしくそのあたりには敏感で、現状は幸運の賜物だと岸田首相に気づいてもらいたいと思っているフシが見えますね。つまり、本気で自分のやりたいことを完遂するつもりなら、それを認めさせる必要があり、そのためには解散総選挙以外にないというわけです。岸田首相が本気でやりたいことがあるなら、3年を待たずにどこかで解散に打って出ることでしょう」(同)

 問題は岸田首相にやりたいこと、何としてでも成し遂げたいことがあるのかという点だ。

「そこはなかなか伝わってこないですね。さまざまな課題に対して“検討を続ける”としか言いませんしね。安全運転なのかもしれませんが、これからも何もしないままだと国民からの支持を失い、求心力の低下は避けられないでしょう」(同)

 確かにここ1年、岸田首相がやりたい政策が明確になった形跡はない。やりたいことがあり過ぎて中身がなかなか判然としないという解釈もできなくはないが……。

「憲法改正という極めて大きなテーマもあり、実現すれば間違いなくレガシーになるわけですが、国民投票で1票でも反対が下回れば内閣総辞職を余儀なくされる。過去の政権が出られなかった大きな賭けにチャレンジできるのかという疑問はつきまといますね」(同)

 黄金の3年間という言葉とは裏腹に、安閑としていられるような期間はそう長くなく、岸田首相の真価を問われる時は遠からずやって来るということのようだ。

デイリー新潮編集部

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