アフリカでヤクザが中国マフィアとタッグを組んでやっていた違法ビジネス 元公安警察官の証言

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豊洲市場に密漁品

 フカヒレは1キロあたり約15万円で取引されていた。1トン近く収穫すれば、軽く1億円を超えるカネになるという。

 それにしても、日本の暴力団と中国のマフィアが密漁で協力関係にあったとは驚きである。

「実は、日本の暴力団は国内でのシノギが減ってきたため、2006年頃から密漁に手を出すようになったのです。フカヒレだけではありません。アワビ、ウナギ、ウニ、サケ、ナマコなど、高級魚を狙っています。アフリカだけでなく、日本近海やアメリカ沿岸でも密漁をしています。今や密漁は暴力団の巨大な資金源になっているのです」

 豊洲市場に集まる高級魚の中には、密漁品も含まれている可能性もあるという。

「現地の警察はその後、ICPO(国際刑事警察機構)に日本の広域暴力団員を国際手配しました。私も警察庁に事件を報告し、ICPOに国際手配されたことも伝えました」

 ほどなくして、日本人のヤクザが3人逮捕された。

勝丸円覚
1990年代半ばに警視庁に入庁。2000年代初めに公安に配属されてから公安・外事畑を歩む。数年間外国の日本大使館にも勤務した経験を持ち数年前に退職。現在はセキュリティコンサルタントとして国内外で活躍中。「元公安警察 勝丸事務所のHP」https://katsumaru-office.tokyo/

デイリー新潮編集部

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