今の若者に「絶対かけてはいけない言葉」3選 褒めることすらNGな理由とは

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「自分はそっち系じゃない」と考える若者

 第2位は「君は将来何がやりたいんだ?」「人生は一度きりだぞ」である。

 この辺りから、いい子症候群の若者たちが感じる「圧」の度合いが増してくる。

 こうした言葉をかける人もやはり、目の前の若者のことをとても気にかけている素晴らしい人に違いない。その心には、「少しでも早いうちにやりたいことを見つけ出すことが、人生を充実させる」という想いがある。

 若者だってもちろんそんなことは分かっている。ただ、大半の人がやりたいことなど見つけられず、そこそこ妥協して生きているという現実も知っている。

 若者だって、できるならやりたいことを見つけたいと思っている。でも、できない。見つかる気もしない。というか、見つけた人と自分とは明らかに精神構造が違う。自分はそっち系じゃない。そう思っている若者に、ストレートな正論を打ち込んでも残念ながら意味はない。

「期待しているよ」はなぜNG?

 最後の第1位は「期待しているよ」「君ならできる」だ。

 これには賛否両論があると思う。仮に、第3位や第2位は「それちょっと分かる。だから結構気を付けている」という人でも、これは言ってしまっている(あるいはあえて言っている)という人も少なくないだろう。だからこそ、第1位にあげたい。

 期待という言葉には、本来「自分にはできないこと」、あるいは「自分はできるけどやらないこと」を相手にしてもらう、というニュアンスがある。そして相手にしてもらうその行為は、直接的あるいは間接的に自分の利益になる、というニュアンスも内包される。

 それって期待じゃなくて「お願い」じゃないか、と思うだろう。その通りだ。それなのに「お願い」と言わないのは、「期待」にはもう一つの側面があるからで、それは目上の人が目下の人に向かって使う言葉だからだ。本当は「お願い」なのに、カッコつけて上から「期待」と言う。若者からすれば、そんなバイアス満載の「圧」ワードを素直に受け取れるはずがない。

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