世界陸上を卒業した織田裕二 “フジっ子俳優”の気になる今後は?

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連ドラを蹴って受けた「世界陸上」

織田:世の中には、本当に様々な魅力あるスポーツがありますけども、駆けっこをしないっていう国や地域はありません。世界陸上には200を超える国や地域から、2000人ものとんでもない超人が集まります。この超人たちに挑む日本代表、甘くないです。でも、諦めずに先人たちからの反省というバトンを引き継いで、新たな挑戦をやめなければ、必ず花開くんだなというのを実感しました。スポーツが持つ興奮、そして厳しさ、それを支える人たち、心が揺さぶられる人間ドラマがここにはありました。25年間、世界陸上に出会えたことに感謝いたします。たくさん元気をもらいました。この大会もです。大好きです、世界陸上。僕たちはね、今日で終わりますが、世界陸上はまだまだ続きますよ。来年はブダペスト、そして3年後には東京です。無観客だった東京オリンピック、3年後にコロナも戦争もなく、満員の国立競技場、そこに立つ超人たち、是非その目で見てください。地球に生まれて良かった!

 最後まで織田は熱かった。もっとも彼のMCは「当初から受け入れられたわけではない」と言うのは、民放プロデューサーだ。

「織田が『世界陸上』のMCに就いたのは97年のアテネ大会からですが、83年の第1回ヘルシンキ大会はテレビ朝日、以後、95年のイェーテボリ(スウェーデン)大会までは日本テレビの独占中継でした。TBSが放送権を獲得とした際に白羽の矢を立てたのが織田でした。97年といえば、1月期のドラマ『踊る大捜査線』(フジテレビ)がヒットしたばかりで、すでに新たな連続ドラマのオファーもあったそうです。でも、それを断って挑んだのが『世界陸上』でした」

陸連からクレームも

 織田にとって初のMCだったが、

「そもそも『なぜ織田が陸上なのか?』という疑問の声もありましたし、『番組でのハイテンションぶりもうざったい』と言われたものです。日本陸上競技連盟から、番組内容の改善を要請されたこともありました。しかし徐々に、織田の明るく年齢を感じさせないキャラクターが受け入れられ、ここまで長く務めることができたのです」

 ラストに放った「地球に生まれて良かった!」は、07年の大阪大会での名セリフを再現したものだ。

 名セリフといえば、織田には「事件は会議室で起きてるんじゃない!」(踊る大捜査線 THE MOVIE)といったものもある。これでようやく、俳優業に専念できるようになるわけだ。

「ところが彼の所属事務所は、今後はドラマや映画にはこだわらず、テレビの司会業も視野に入れているそうです」

 いったいなぜ?

「確かに彼は、若い頃からドラマや映画の主演を務めてきた人気ベテラン俳優です。中でも03年公開の映画『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』は観客動員数1260万人、興行収入173億5000万円で、今も実写邦画の歴代興収第1位の座を明け渡していません。とはいえ、映画やドラマの仕事が減ってきているのは事実です。ここ数年を振り返っても、映画は16年公開の『ボクの妻と結婚してください。』を最後に出演していませんし、ドラマは20年の月9『SUIT/スーツ2』(フジ)が最後です。『SUIT』は“月9復活”のきっかけを作ったともいわれるドラマですが、若手の人気俳優が台頭しているため、今のところ彼に声はかかっていないようです」

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