夫婦で「秘密のパーティー」を楽しむはずが… 妻を寝取られた夫が今さら持ち出す“彼女の過去”

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「また行ってみたい」という妻

 こんなに簡単に自分の思いが叶うとは思っていなかった遼太郎さんは、それからネットでいろいろ調べた。そして、とある「秘密の場所」へ史奈さんと出かけたのだ。

「詳細は言えませんが、いわゆるパーティーのところです。事前に主催者と何度もメールのやりとりをしました。主催者いわく、『見学だけでももちろんかまいません。独特な雰囲気なので楽しめる方とそうでない方に分かれると思います』ということでした。行ってみると、確かに妖しくて淫靡で。僕は酔ったみたいになりました。史奈は部屋の隅に座り込んで呆然としていましたね」

 遼太郎さんは自分が「遊ぶ」気はなかった。妻の気持ちを知りたかった。適当なところで切り上げた帰り道、妻が「また行ってみたい」と言い出した。

「刺激されたんでしょうか。妻からそんな言葉を聞くとは思ってもみなかった。翌週、また訪れました。妻はきれいなシルクのガウンを着ていたのですが、妻に近づいてきた夫婦がいたんです。女性のほうが妻に『きれいな胸。触ってもいい?』と言い、そうっと触っていました。妻は目を閉じてうっとりしたような表情を浮かべて。相手が女性だったから気を許したんでしょうね。その後、彼女の夫も妻に触れていましたが、あまり嫌そうではありませんでした」

 帰宅すると妻は、「私、今までの自分を変えたい」と言い出した。そこから妻が変わっていくのは時間の問題だった。数週間後には、自ら顔を見知った夫婦のもとへいき、とうとうその男性としてしまったのだ。

「僕はずっと妻の手を握りしめていました。最初は怖がっていたけど、そのうち気持ちよさそうにあえぎ始めて……。僕は複雑でしたよ。結局、僕らは夫婦生活が回復していなかったのだから」

 その言葉に驚いて遼太郎さんの顔を見ると、彼は泣き笑いのような表情になっていた。

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