ロシアで「マクドナルド丸パクリ」の店がオープン 「味も値段も特に変わらない」

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「こんな無法がまかり通れば……」

 ただ、一点だけ明らかな違いが。ジュースやポテトの容器が“白紙”なのである。急ごしらえで事業を引き継いだため、新名称のパッケージが間に合わなかったか。もちろん、その程度の白紙であれば誰も困らないし、問題もない。

 しかし、問題なのは、この一連の売却にもまた不透明感があるという点だろう。一説には、マクドナルドの事業売却もタダ同然の「格安」価格で行われたといわれる。仮に政府による命令ひとつで外国企業を強奪できるなら、こんなに“おいしい”話はない。だが、もちろん“それだけ”で済むはずもなく、

「こんな無法がまかり通れば、今後ロシアに投資する外国資本はなくなる。かつてのソ連では、製品の質もサービスも最低だった。資本主義の豊かさを知ったロシア人が、再びそういう生活に満足できるでしょうか」(経済アナリスト)

 ウクライナ侵略とそれに伴う大量虐殺などの残虐行為、破壊行為、そして国家間の取り決め、企業間の契約も蔑ろにする振る舞いの数々……これらを白紙に戻すなんて虫のいい話はどこにもないはずなのだが。

撮影・徳山あすか

週刊新潮 2022年7月14日号掲載

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