「六本木クラス」で辛口コラムニストが感じた日韓格差 それでも1つだけ希望はある

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おカネを積まれたら?

アナ:1000万円もらえるとしても、ですか?

林:いや、素晴らしいですよ、「六本木クラス」! 竹内の敵役の香川照之は、相変わらず香川照之! その息子役の早乙女太一が、また相変わらず早乙女太一! 今度も頭が良くてクールな役の平手友梨奈が、また相変わらず平手友梨奈!

アナ:1億円だったら、どうでしょう。

林:1億……、1億……、1億……オリジナルは日本じゃNetflix配信なのでカネ払わないと見られないが、こっちはタダ! タダより安いものはなし! さぁ、見なきゃ損々!

アナ:……無理にお願いしてすみませんでした。

林:いやぁ、苦しかった。「特定の団体」について本当のことを言えない皆様のつらさがよぉくわかったよ。

アナ:今のところはカットになります。

林:ま、竹内の父親役の光石研は、ほとんど唯一、違和感のないハマり役だなと思って、これは本音だからタダで言えるんだけれど、残念なことに光石、初回で死んじゃうのよ。

アナ:そうでしたね……。

今期最大の話題作

林:しかし、いま「六本木クラス」を無理に褒めさせられて、あらためて痛感したけれど、後進国になったなぁ、ニッポン。

アナ:なんですか、また急に。

林:韓国がすでにいろいろな面でニッポンを追い抜いていて、映画やドラマなんてのはその代表みたいな分野だということはよぉく承知してます。韓国ドラマのリメイクも今に始まったことじゃない。でも、これまでの韓国モノのリメイクは、編成の穴を埋めなきゃとか、大手の事務所の若手に主演の場をセッティングしなきゃとか、そういう理由でテキトーに作られたんじゃないのとしか思えないようなドラマがほとんど。今回のように「わが局、今期最大の話題作」みたいな扱いで大々的に推されるのは「六本木クラス」が初めてでしょ。日韓共同制作であることがウリにされてるし。

アナ:確かにそうですね。

林:それだけでも日韓の逆転というのがまざまざと感じられるんだけれど、それに加えて肝心のドラマの出来は、やっぱりオリジナル未満。第2話までの勢い──のなさ──が続いて、あのまま最終回に至るとすれば、愛国ラブ・売国ヘイトな皆様、「ニッポン凄い!」「韓国嫌い!」な皆様は、「六本木クラス」の海外販売だけは身体を張ってでも阻止すべきだよ。国外の視聴者たちに「梨泰院クラス」と「六本木クラス」を見比べられたら、それこそ国の恥だもの。

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