ラスベガスで破産した「京大卒ギャンブル系YouTuber」の告白「借金はポーカーで返します!」「家族は応援してくれている」

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とりあえず寝た

 ルールのわからない人は、「バンカー」とは丁半博打の“丁”だと思ってくれればいい。一瞬で、夢の舞台までさらに1万ドル分遠のいてしまった中村さん。彼はひるまず、さらに”破滅”へ向かって、もう一歩足を踏み入れた。

「無心で同じ『バンカー』に2万ドル張りました。私が出した目は覚えていません。ただ、ディーラーの出した目は9(最も強い目)だった」

 すべてを失った中村さんは部屋に戻り、「とりあえず寝ました」。覚悟していた破滅とは、どういった意味だったのか。てっきり恐ろしいことを考えていたのかと思いきや、

「死のうとかはまったくないです。これっぽっちも。その後、しばらく音信不通になってしまい、仲間たちには心配をかけて本当に申し訳ないことをしました」

 と当時の心境を振り返る。

私は最低の人間です

 大会が始まる時間に一度、目が覚めてしまったが、「今更どうしようもないな、と思い返して二度寝しちゃいました」。だが、いつまでも眠りに逃げ込み続けられるわけではない。目が覚めた時に襲ってきたのは厳しい現実であった。

 まず出来ることは、出資者たちへの事情説明。「必ず返済するから、ちょっと待って欲しい」と1人ひとりに連絡した。だが、そのうち1人が怒り出してしまい、顛末をTwitter上で暴露してしまった。

〈数日待って欲しい〉
〈ギャンブルですべて溶かしてしまった〉
〈私は最低の人間です〉

 中村さんが出資者に説明した小っ恥ずかしいメッセージは、あっという間に拡散され、日本のみならず世界中のポーカーコミュニティに知られることになってしまった。

 中村さんはGG Poker Japanというオンラインポーカーサイト日本版のアンバサダー契約を締結していたが、すぐさま契約解除に。だが、彼の窮地を救ったのもGGの関係者だった。

「日本代理店の社長さんが3万ドルを立て替えて、出資者たちに返済してくれることになったのです。僕もGGの関係者と一緒に出資者を回り、直接謝罪しました。アメリカのポーカープレイヤーたちはみんな懐が深くて優しかった。『よくあることだよ、気にするな』ってハグしてくれるんですよ。ただ、日本では……」

カジノで日本人に絡まれた!

 Twitterなどで、「もう二度とポーカーをするな」「ポーカー界から出ていけ」などと猛バッシングが始まっていたのだ。そればかりか、彼はカジノ内で、ある日本人に絡まれて暴力まで振るわれてしまったという。

「もともと知り合いの方なんですが、騒動後も僕がベガスに残っていたのが気に食わなかったのでしょう。説教から始まり、僕が言い返しているうちに、怒り出して殴りかかってきた。本気で襲いかかってきたので、あざに残ったくらいです。僕のやったことについて批判する人の気持ちもわかります。ただ、債権者でもない部外者が、どうしてこんなに怒るんだろうって不思議な気持ちはあります」

 絶句する人もいるかもしれないが、中村さんは懲りずに今後もポーカーを続けていくつもりだという。現にまだ、ベガスのカジノに残りトーナメントに出場し続けている。

「僕にはポーカーを続ける道しか残されていないんです。他にお金を生み出す術がないので借金を返せない。でも、そんなことよりポーカーを何よりも愛しているんです。絶対にやめたくない」

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