生稲晃子がまさかの当選 「秋元康人脈」にはなぜ中毒性があるのか?

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 元欅坂46の絶対的センター・平手友梨奈さんがダブルヒロインの一人を務めるドラマ「六本木クラス」がついに放送。元おニャン子クラブの生稲晃子さんが参議院選挙で当選。今週は秋元康氏が企画・原作の「赤いナースコール」も始まった。どれも大きな話題を集めている。日本はどこまでも、秋元氏の手のひらで転がされているのかもしれない。

 先日亡くなった安倍元首相とも親交が深かった秋元氏。作詞家・放送作家として、そしてアイドルプロデューサーとしての手腕は誰もが認めるところである。桑田佳祐さんや山下達郎さんは昭和・平成・令和でトップ1を取ったアーティストとして有名だが、影響力という点では秋元氏も並ぶ。むしろ思想の根深さという意味では、おそらくどの政治家や芸術家にも勝るものがあるのではないだろうか。

 秋元康は究極にミーハーな人なのだろう。それは芸能人やゴシップが好き、ということではなく、「まだ見たことのないものが見たい」という好奇心が強い人ということだ。ウニやフグを愛する国民性というか、野次馬根性というか。お祭り好きな日本人には特に共鳴するのだろう。

 今でこそ「気持ち悪い」の声が上がった「セーラー服を脱がさないで」も、下世話な好奇心がシンクロした象徴ではないだろうか。清純そうな少女たちにキワドイ歌を歌わせたらどうなるか。きちんとした大人なら自制するはずのことを、あえてやる悪趣味さ。今のYouTuberや、ガーシー氏らにも通じる姿勢でもある。秋元康チルドレンとも呼べる存在は、確実に増えている。

 いろいろと批判はあれど、そのガーシー氏も参議院選では当選を果たした。生稲氏も含めて彼らが当選する道筋を作ったのは、「政治知識のないタレントが政治をやったらどうなるか見たい」という、きわめて秋元康的な有権者がいたからなのだと思う。しかも、非常に多くの数の。

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