NHKが炎上する理由は「エリート意識の空回り」? なぜ時代錯誤な番組が出来上がるのか

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「役に立つ」か「愛される」か 「みんなのNHK」という呪縛にひそむエリートゆえの空回り

 今やAmazon Prime VideoやNETFLIXといった有料コンテンツ市場は激化し、「お金を払うからにはそれなりのものが見られるはず」という見る側の目も肥えてきた。見なくても料金を取られるNHKへの風当たりが強まるのも仕方ない。

 もっとも、他の有料コンテンツは自分の好きな番組を選べるから支持されている側面はある。「あなたの放送局」であり、「みんなの放送局」を標榜するNHKとは立ち位置が違う。NHKが、より「お高く止まってる」と見えることはあるだろう。

「みんなの放送局」に含まれる意味は、「みんなの役に立つ」であり、「みんなに愛される」ことである。ただ今回は、「愛される」を狙いすぎたあまり、出演者をないがしろにしてスベッたというところだろう。それがエリートゆえの特権意識に見え、空回りに見え、嫌われる理由を自ら掘り起こしてしまった。実は出演者含めて「みんなの役に立つ」を貫いた方が、「みんなに愛される」近道だったという気がする。視聴者もタレントもNHKに対して気負いすぎなのかもしれないが、不幸にもいちばん「みんなの」の呪縛にとらわれているのはNHK自身ということなのだろう。

冨士海ネコ

デイリー新潮編集部

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