高インフレの米国 苦し紛れで大手石油会社を槍玉にあげたバイデンを危惧する理由

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 米国で物価上昇(インフレ)に歯止めがかからず、長期化する懸念が高まっている。

 6月10日に発表された5月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比8.6%上昇し、約40年ぶりの高水準に達した。伸び率の加速は2ヶ月ぶりだ。コロナ禍にロシアのウクライナ侵攻が重なったことでエネルギー価格などが急激な速度で上昇し、インフレが再加速している。

 インフレ抑制を最重要課題として中間選挙に臨む構えのバイデン大統領にとって最悪の展開だ。手詰まり感は否めず、10日の演説で「プーチンのせいで物価が上がり、米国は打撃を受けている」と訴えたが、苦し紛れの言い訳のように聞こえてならない。...

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