6代目山口組への復帰話が取り沙汰される絆會 トップ「織田代表」の姿勢が評価されている3つの理由とは?

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絆會トップが狙われた裏の裏

 指定暴力団「絆會」の織田絆誠(よしのり、本名:金禎紀)代表(55)の自宅兼事務所(神戸市長田区)に車が突っ込んだのは、6月6日午後10時前のことだった。その後、6代目山口組系の組員が出頭し、建造物損壊容疑で逮捕された。このタイミングで絆會トップが狙われた理由については、前回触れた通り。今回の“被害者”である織田代表については、もともと所属していた6代目側に戻るという話が、このところ取り沙汰されている。実際はどうなのか。元山口組系義竜会会長の竹垣悟氏(現在は暴力団組員の更生を支援するNPO法人「五仁會」を主宰)が解説する。

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 もともと所属していた組織に戻った先例としては、2021年9月、神戸山口組から6代目山口組に移籍した5代目山健組が挙げられる。

「4代目の井上邦雄組長(現・神戸山口組組長)から5代目山健組を引き継いだ中田浩司組長が戻る決断をしました。しかし、その約2年前の2019年8月、中田組長は6代目山口組系列の3代目弘道会の施設前で部屋住みの組員をハジき、兵庫県警に殺人未遂容疑で逮捕されていました。撃たれた組員は片腕切断の重傷を負ったといいます」(竹垣氏)

 相手方の組員を撃った後に、出戻りが許されるというのもおかしな話だが――。

評価する声も

「中田組長は、6代目山口組が割れた後も、処分を受けていませんでした。自らヒットマンとなったにもかかわらず6代目側に役職幹部として戻ることを許されたのは、司忍(本名:篠田建市)6代目山口組組長と直接盃を交わしていなかったことも大きいでしょう。もっとも、殺人未遂容疑での公判が進み、中田組長本人には長い懲役刑が下る可能性も考えられますが」(同)

 竹垣氏によれば、3代目の田岡一雄組長以降、山口組で永久追放を意味する「絶縁」のみならず、「破門」処分を命じられた側が古巣に戻った例はないという。

 しかし、織田代表も司忍組長からは処分を下されていないため、「6代目への復帰切符」がないわけではない。

「織田代表は神戸時代に6代目への復帰交渉を担当した後、その中身を暴露したことで6代目側の神経を逆撫でしたと言われています。しかし一方で、彼のことを評価する声も少なくないのです」(同)

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