4年前の「ひょっこりはん」が最後…一発屋芸人が現れなくなった3つの理由
そして3つめの理由は…
3つ目の理由として、子供や若者のテレビ離れというのもある。娯楽が少なかった時代には、多くの子供や若者が流行の発信源であるバラエティ番組をチェックしていた。だが、今はそのような風潮がなくなりつつある。
一発屋芸人が世の中に広がるためには、子供や女子中高生が真似したりするというのが不可欠だ。今でもそういうことがないわけではないのだが、子供が見られる時間帯に放送されるネタ番組がまだまだ少ないため、そこから芸人が出てくることがない。
ある程度まで売れる芸人はいても、それが大ブレークにまでつながらないのは、広げるための媒介となる子供や若者がテレビを見なくなっている、というのが大きいのではないだろうか。
ただ、一発屋芸人が出てこないことは、必ずしもお笑い界にとって悪いことではない。そもそも一発屋芸人とは一種の蔑称であり、言われていい気分がする人はいないだろう。芸人が内面を掘り下げられる前に、飽きられてテレビから消えてしまうというのは、本人にとっては不本意なことだ。
それよりも、たしかな実力があってキャラクターも認められている芸人の方が多くの活躍の機会を与えられているというのは、ある意味では健全なことだ。大きい「一発」を当てることが難しくなり、お笑い界は実力本位のサバイバル時代に突入しつつあるのだ。
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