なぜトラブルが尽きない? 「千葉真一」お墓に遺品、さらには肖像権をめぐって「仁義なき戦い」

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 俳優・千葉真一(享年82)が亡くなってから今夏で1年を迎える。ハリウッドでも活躍した稀代のアクション俳優の突然の死は、驚きと深い悲しみをもって受け止められたが、いまだ続く騒動を心配する声も多い。棺を蓋いてなお、諍いが絶えないのはなぜか。

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 新型コロナウイルスによる肺炎のため、千葉真一(本名・前田禎穂)が急逝したのは昨年8月19日。その直後から、遺族や生前親しかった関係者が二手に分かれる形で、互いに異なる主張を繰り広げるようになった。

 両者の最初の対立は「お墓」をめぐる問題だった。

 生前、千葉から「日蓮正宗に改宗した」と打ち明けられていた後援会関係者などが訃報に接した後、すぐに同宗総本山「大石寺(たいせきじ)」へ墓を建立する話を進めた。しかし、初七日や四十九日法要で喪主を務めた、野際陽子との娘で女優の真瀬樹里(47)にとっては初めて聞く話だったことから、不信が芽生える。

 遺族の頭越しで墓建立の動きが進行していることに樹里や千葉の実姉らが猛反発した結果、千葉の墓は遺族の意向に沿う形で、千葉県君津市の前田家の墓に納骨されることになった。

「前田家の菩提寺は同じ君津市内にある曹洞宗のお寺ですが、千葉さんが両親とともに眠る墓は、その菩提寺でなく、少し離れたところにある共同墓地のなかに建っています」(前田家関係者)

相続が未完了

 実際に君津市内の墓を訪れると、周囲を田んぼに囲まれた一画に数十基の墓が並ぶ共同墓地が忽然と目の前に現れた。ハリウッド進出も果たした銀幕スターとは思えない、うら寂しさすら感じられる場所だった。隣に真言宗の寺があるが、前田家とは無関係という。

 墓に彫られた千葉の戒名は、「樹里さんの知人の浄土真宗系の住職が、宗派に関係なく特別に授けたもの」(同)という。

 ともあれ、納骨先は一件落着したかに見えたが、次に飛び出したのが遺品にまつわるトラブルだった。

 今年に入り、千葉が生前、業務委託していた所属事務所『アストライア』代表の鈴木哲也氏が写真週刊誌『FRIDAY』誌上で、千葉の遺品が関係者によって「無断で持ち出された」と告発。5月27日発売の同誌でも、千葉の債務に関して“偽造借用書”が存在していたことを明かした。

「疑惑を投げかけられた側の関係者らも週刊誌上で完全否定するなど応戦したため、告発の真偽は不明のまま。問題は遺品をめぐるトラブルが樹里さんの相続にも影を落としている点です」(30年来の千葉の友人)

 千葉の死後、長男の新田真剣佑(25)と次男の眞栄田郷敦(22)は遺産を放棄したが、樹里は限定承認を選択。そのため遺品の捕捉と特定が目録作成に欠かせず、いまだ相続が完了しない理由のひとつになっているという。

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