46歳「高学歴風俗嬢」が苦しむ逆差別 ハードワークの日々で求める“癒し”と“夢”

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 社会的には輝かしい経歴を持ちながら、夜の仕事を続ける女性は珍しくない。某国立大学のエリート研究員の女性について以前書いたが、今回取材した紘子(仮名=46=)も、誰もが知っている有名私立大学を卒業し、いまは性風俗店で働いている。その学歴に足を引っ張られながら……。【酒井あゆみ/ノンフィクション作家】

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 紘子とは以前、知人を介した飲み会で知り合った。高学歴の風俗嬢ということで印象に残っていた。特別、親しく付き合っていたわけではなかったが、ある日、Facebookを通じてこんなメッセージをもらった。

〈この話、酒井さんにしかできない、って。すみません。すっかりご無沙汰してるのに突然で。でも、それくらい私は、壊れていく自分を知ってしまったのです〉

 要はいまの生活に疲れてしまったのだという。改めて話を聞くことにした。

 紘子が働いているのは格安デリバリーヘルスだ。ハードなプレイのオプションがあるのに、一般の風俗店と同じ料金しか取らないことが人気を博し、都内および近郊で複数の店舗を展開しているグループだ。出勤する女性は連日100人近い。系列店で源氏名を変えて掛け持ちしているのだという。

「MAXで稼げたのは月に50万円ぐらいでしょうか。コロナの時は最悪でした。朝から夜中までずっと待機しててもお茶。今はだいぶ良くなって、月に30万円は稼げるまで回復してきました」

 時に、ここに書くのが憚られるような過激なサービスも求められるというから、疲れたというのももっともである。そもそも風俗業界にあっても“墓場”のような店で、なぜエリートであるはずの紘子が働いているのか。

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