参院選東京選挙区「自民現職・朝日健太郎」と「無所属新人・乙武洋匡」を裏で糸引く女性社長の正体

国内 政治

  • ブックマーク

Advertisement

 大混戦の参院選東京選挙区で、怪しい動きを見せている女性社長がいる。カルロス・ゴーン被告、前澤友作氏、豊田真由子氏……。世相を賑やかすニュースの「火消しのプロ」として知られる女性が、二人の候補者の「裏後見人」として“暗躍”しているのだ。永田町で“女フィクサー”とも恐れられるこの女性の正体は――。

 ***

母親のような眼差しで

 自民党・現職の朝日健太郎陣営。5月22日、渋谷区で行われた事務所開きに、女性の姿はあった。齢55というが、一回りは若く見える。平沢勝栄氏、平将明氏ら大物議員が登壇し会場が活気づく中、彼女は目立たぬ隅に立って、壇上の朝日氏を母親のような眼差しで見守っていた。

 大手PR会社「サニーサイドアップ」の創業者で代表取締役の次原悦子氏である。高校生の頃から母親の仕事を手伝い始めるかたちでPR業界に飛び込み、同社を起業。一代で東証一部上場企業にまで成長させた辣腕経営者として知られる。女性経営者が少ない経済界の中で徐々に注目され、昨年、経団連のダイバーシティ委員長に就任。今年、国際PR協会の会長にも選ばれたが、華やかな肩書きとは裏腹に、自らを”黒子”と称し、一切メディアに出ない。

 同社はPR業のかたわらマネジメント業務も行なっており、ホームページには、元サッカー選手の中田英寿、前園真聖などの著名人が並ぶ。だが、それは次原氏が“表”でマネジメントしている一部に過ぎない。

カルロス・ゴーンが頼った女

 むしろ次原氏の本領は、“裏マネジメント”なのである。芸能界や経済界に華麗なる人脈を持ち、スキャンダルが起きるたびに火消しに走り回る“仕事人”として、マスコミ業界では昔から知られてきた。

「有名どころでは、元ZOZOの前澤友作氏でしょう。前澤氏は次原氏に絶大な信頼を寄せ、宇宙事業だけでなく元カノの剛力彩芽との騒動の対応など、ほぼすべての広報業務を任せてきた。カルロス・ゴーン被告が保釈後、彼女を頼ったのも知られた話。逃亡後のレバノンでの記者会見を、なぜかサニーサイドアップが仕切っていると現地で大騒ぎになった。『週刊新潮』に秘書への暴言をすっぱ抜かれた豊田真由子氏がテレビに復活した際、裏で奔走していたのも彼女。大きなスキャンダルの裏には大抵、次原氏の影がある」(次原氏と親交があるジャーナリスト)

 その影響力は永田町にも及び、彼女を「女フィクサー」と呼ぶ者もいるという。

「若い頃からジジ殺しとして有名。小泉純一郎氏や細川護熙氏ら長老たちにかわいがられながら、中枢に食い込んでいった。今では自民党だけではなく、党首も含めた超大物政治家たちと強いパイプを持っていると言われています」(政治部記者)

次ページ:6年前の“因縁”

前へ 1 2 3 次へ

[1/3ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。