「AV対策法案」に業界寄りと批判噴出 塩村文夏議員が「魔女狩りだ」と激怒したワケ

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もともと仲が悪い

 こうした、いわば“身内”から起きた反対の声に対し、冒頭のように感情を爆発させたのが塩村氏なのである。

〈未成年者取消権の復活要求からスタートした「AV被害防止救済法」。それを今さら「AV禁止法」じゃないから反対と言い出す議員がいます。全く異なるものであり、禁止法を作りたいなら別法かつ、議論も数年かける必要があります。未成年者取消権も成年年齢引き下げに係り、数年間の国会議論があるんです〉(塩村氏のTwitterより=5月14日)

 早急に法案をここまで仕上げたのだから、土壇場のちゃぶ台返しはやめてくれ、と訴えているのである。

 両者の隔たりについて、ある立憲民主党関係者はこう明かす。

「もちろん、考え方の違いが論争の根底にあるわけですが、実はもともと塩村氏と北原・井戸氏サイドは仲が悪いのです。3年くらい前、リベラル系の女性政治家や弁護士などに、注文していない品物を送りつけられる嫌がらせが多発した際、北原氏らは女性著名人だけで『送りつけ被害の会』を結成し、記者会見をしたことがあります。その際、参加を呼びかけられた塩村氏は、『男性も同じような被害に遭っている。女性だけの被害を強調するのはいかがなものか』と一線を画す発言をした。北原氏らはその発言に反発。以来、両者は険悪な関係なのです」

「彼女が綺麗だからじゃないの?」

 現在もTwitter上で激しい応酬が繰り広げられているが、作家の室井佑月氏も参戦し、塩村氏をこんな言い回しで擁護。

〈塩村さんに対する言い掛かりももうイジメみたいになってるし。はっきり言うわ、それって彼女が綺麗だからじゃないの?〉(5月14日)

 まさに「塩村応援団」VS「反塩村」のような様相を呈してきたのだが、それにしても、自身を「魔女」と称するのはどんな気持ちなのだろうか。塩村氏に取材を申し込んだが、「申し訳ないのですが、国会質問に向けた準備に追われていて取材を受ける時間がございません」とのことだった。

「AV被害」を撲滅したいという両者の思いは同じはず。議論を深め、実効性の高い法案にして欲しい。

デイリー新潮編集部

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