ロシア軍を苦しめるウクライナ軍“伝説のスナイパー” 劇的に変化した彼らの重要な役割とは

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 ウクライナ侵攻の報道で、スナイパー(狙撃手)に関する記事が目立つ。それだけ関心が高いということなのだろう。

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 各社がスナイパーについて配信した電子版の記事から、見出しだけをいくつかご紹介しよう。

◆元カナダ軍・ワリ狙撃手がウクライナに。"狙撃"について元米陸軍将校が解説(週プレNEWS:3月20日)

◆仲間に見捨てられた?ロシアの“黒豹”拘束 民間人含め約40人殺害の女性スナイパー(スポニチAnnex:4月2日)

◆【独自】伝説の女性スナイパー 自ら“死亡報道”否定…明かす本音「平和な世界好き」(テレ朝news:4月20日)

◆世界最高のスナイパー“奇跡の生還” 「抹殺」情報拡散も…ロシア軍と戦う決意(テレ朝news:4月25日)

 関心の高さについて、さる軍事ジャーナリストは「映画やコミックの状況を見ても、多くの人がスナイパーに興味を持っていたのは明らかでしょう」と言う。

「さいとう・たかを氏(1936〜2021)のコミック『ゴルゴ13』(リイド社)は、スナイパー人気を代表する作品の一つです。今年4月には何と204巻が発行されました。単一のコミックシリーズとしては世界最多の巻数であり、ギネス世界記録にも認定されています」

狙撃兵の映画

 映画となると、もう枚挙に暇がない。そもそもスナイパーと言えば、軍隊に所属する「狙撃兵」と、警察の特殊部隊などに勤務する「狙撃手」が一般的だ。ウクライナ侵攻で注目を集めているのは、狙撃兵になる。

 狙撃兵を描いた映画も非常に多い。代表作のひとつとしては、2015年に公開された『アメリカン・スナイパー』[クリント・イーストウッド監督(91)/ワーナー・ブラザース]が挙げられるだろう。

 主人公は、イラク戦争に従軍した特殊部隊のスナイパー。実在した狙撃兵による自伝が原作となっているだけあり、内容はリアルだ。ヒット作となっただけでなく、批評家からも絶賛された。

 1998年の『プライベート・ライアン』[スティーヴン・スピルバーグ監督(75)/ドリームワークス、パラマウント]にも、射撃の際には祈りの言葉を口にするという、印象的な狙撃兵が登場する。

 2001年の『スターリングラード』[ジャン=ジャック・アノー監督(73)/パラマウント映画]の主人公はソ連の狙撃兵──こんな調子で紹介していたら、きりがない。

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