独立リーグ・高知の新たなる挑戦…主将はアフリカの“最貧国”からやってきた

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 野球の独立リーグ、四国アイランドリーグプラスが発足したのは2005年。一時は6球団に拡大したこともあったが、高知、香川、徳島、愛媛の4球団は、リーグ発足以来のオリジナルメンバーとして、その歴史を刻み続けている。地方における地域密着のプロスポーツとしての位置づけが定着してきた今、高知は“次なるフェーズ”へ向け、地域との絆を深めるために、新たなる試みに挑もうとしている。

 その地域スポーツの“新時代の幕開け”を、4回連載で追っていく。その第1話として、まずは高知の「外国人主将」を取り上げてみたい。

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 高知県庁の前が起点となっている国道33号線を、車で西へと向かう。

 ホテルやショッピングセンター、ファストフードのチェーン店が並んでいたにぎやかさがいつの間にか途切れると、車窓からの景色には、緑が次第に増えていく。

 越知町までおよそ40分。その名前を聞いて、すぐに場所をイメージできたり、町の光景を思い浮かべることができる人も、きっと少ないだろう。

 2022年2月28日現在の人口は5235人。

 国勢調査の行われた2020年、65歳以上の人口を示す高齢化率47.1%は、全国平均の28.0%を大きく上回っている。少子高齢化と過疎化が進むその小さな町の中に、四国アイランドリーグプラスに所属する高知ファイティングドッグスの練習グラウンドがある。

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