炎上の白井一行球審はキレやすいことで有名だった……野村克也監督は「お前らの誤審で、俺がクビになる!」と激高

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「白井球審の顔色が変わり」

 データベースで範囲を指定せず、白井氏が退場を宣告したという記事を検索すると、1998年から2018年にかけて16試合が表示された。

 これを詳しく見てみると、退場を宣告された選手が異議を表明したケースが少なくないことが分かった。監督とフロントが抗議した事例もあった。

 2004年3月18日、日ハム対中日のオープン戦、日ハムのフェルナンド・セギノール内野手(47)に対し、白井氏は退場処分を下した。内容を伝えた記事(註2)から、該当する場面を紹介しよう。

《セギノールは自信満々に141キロの直球を見送った。だが、判定はストライクで見逃し三振。S砲が白井球審へむかって何かをつぶやいた。白井球審の顔色が変わり、オープン戦では02年のバルデス(ダイエー)以来となる、珍しい暴言退場を宣告した》

「まず、オープン戦でも暴言退場を宣告することの是非があると思います。また、白井氏は佐々木投手を威嚇するような表情で詰め寄りましたが、あの時の光景を踏まえた上で読み返すと、記者が『白井球審の顔色が変わり』と書いたのは、貴重な“証言”かもしれません」(同・記者)

ストライクゾーンに異議

 試合後、セギノール選手は「態度はよくなかった」と自分の非を認めた上で、白井氏のストライクやボールの判定に不満を述べた。

 当時、日ハムを率いていたのはトレイ・ヒルマン監督(59)だった。試合中も退場処分に抗議したが、試合後も記者に対して、白井氏のストライクゾーンに異議を唱えた。監督として主砲を庇(かば)い、審判を批判する姿勢を鮮明にしたのだ。

 2006年7月2日の日ハム対楽天戦で、白井氏は再びセギノール選手を退場とした。白井氏は退場の理由を「三振後に足で土をけって(ベースを隠した)侮辱行為と暴言」と説明した。

 ところが、日刊スポーツが翌3日に掲載した「日本ハム楽天10回戦 日本ハム セギノール勘違い?退場」の記事によると、セギノール選手は試合後に「原因は分からない。勘違いだと思う。でも、終わったこと」と報道陣に語ったという。

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