炎上の白井一行球審はキレやすいことで有名だった……野村克也監督は「お前らの誤審で、俺がクビになる!」と激高

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山崎武司氏の“遺恨”

 今後、佐々木投手が白井氏を苦手にするのではないかという指摘も多い。実際、白井氏から退場を宣告され、“遺恨”について言及した選手がいた。

 2010年7月18日、楽天の山崎武司内野手(53)は対ソフトバンク戦で、球審を務めた白井氏に対する侮辱行為で退場処分となった。

 試合後、山崎選手は「暴言は反省するし制裁金も払う。でもあれをストライクと言うのであれば、マイナーに行ったほうがいい。生活がかかっているんだし、許せない」と怒りが収まらない様子だった(註5)。

 同年7月29日、山崎選手はソフトバンク戦で、初回に先制の2ランを放った。この日、一塁塁審を白井氏が務めていた。

 スポーツニッポンが翌30日に掲載した「プロ野球 ソ2-8楽・17回戦 楽天・山崎弾 楽天の連敗もソフトの連勝も止めた」から、問題のシーンを紹介しよう。

《この日は、侮辱行為で処分を下した白井球審が一塁塁審を務めた。先制弾の際、山崎は視線を合わせることなくダイヤモンドを一周。「野球をやめるまで話すことはないと思うよ。オレは根に持つタイプだからな、ガハハ」》

 山崎選手は冗談っぽく語ったが、やはり白井氏を許していないと読むべきだろう。一方の佐々木投手はまだ若い。悪影響を心配する声が多いのも当然だ。

ヤクルトは白井氏に抗議

 白井氏の判定に対し、監督と球団が一丸となって抗議したケースもある。

 2012年7月8日の対広島戦で、ヤクルトのラスティングス・ミレッジ外野手(37)に退場処分が下った。

《ミレッジは、カウント0-1から見送った内角球を白井球審にストライクと判定され、両手を広げて不快感を表した。続く3球目で空振り三振。ベンチに引き揚げる際に口を開いた直後、侮辱行為として退場を宣告された》(註6)

 白井氏の「侮辱行為」という判断に対し、ヤクルトの小川淳司監督(64)は真っ向から異議を表明した。

《「言ったことは大したことではない。侮辱行為ということ。明らかなボールをストライクと言われて、審判も人間だからカチンとくることがあるだろうけど。あれが退場となれば、すべて退場になってしまう」》(註7)

 翌9日、ヤクルトは審判技術向上を求めて問題提起を行うと発表した。

《「(審判には)もう少し大人の対応をしてほしかった。これでは選手と審判の関係が成り立たない。12球団で問題提議したい」》(註8)

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