この局面で「ウクライナも悪い」と言い出す著名人の心理 識者が思い出した“東欧諸国の惨状”

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 ウクライナ侵攻に関して、「必要以上にロシアを擁護する著名人」がインターネット上で批判されている。特に関心を集めているのは、日本維新の会の参院議員・鈴木宗男氏(74)と、元大阪府知事・大阪市長の橋下徹氏(52)の2人だ。

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 それでは1人ずつ見ていこう。まずは鈴木氏だ。時事通信は3月15日、「『ウクライナにも責任』 維新・鈴木氏、ロシア侵攻めぐり」との記事を配信した。

《日本維新の会の鈴木宗男参院議員は13日、札幌市で講演し、ロシアのウクライナ侵攻に関して力による主権侵害や領土拡張は断じて認められないとした上で、「原因をつくった側にも責任がある」と述べ、ウクライナの対応を批判した》

《「(侵攻前に)話し合いを断ったのはウクライナのゼレンスキー大統領だ」と主張した。攻撃が迫っていると事前に繰り返し警告を発したバイデン米大統領についても、ロシアに対する「挑発」になったとの認識を示した》

 批判が相次いだのは言うまでもないが、それでも鈴木氏が発言を控えることはなかった。

 更に4月17日、時事通信は「維新・鈴木氏『ロシアは対日配慮』 北方領土交渉の中断表明で」との記事を配信した。

《日本維新の会の鈴木宗男参院議員は17日、札幌市で講演し、ロシアが北方領土問題を含む平和条約締結交渉の中断などを表明したことについて、「現状では」という断りが付いていると指摘し、「まだ(日本に)配慮してくれている面がある」との認識を示した》

橋下氏のツイート

 鈴木氏の発言に対し、具体的にどのような批判が向けられたかは後述する。次は橋下氏のTwitterを見てみよう。

 橋下氏は、ロシアに攻め込まれたウクライナが苦境に立っていても、「民間人に被害者が出ているのは問題だ」と、一貫してウクライナ政府の批判を続けている。

 こうした投稿は、さすがに炎上することが多い。そのためか、最近の橋下氏は、自身への批判ツイートに反論することも珍しくない。その際、どんどん主張の細かい内容が変わっていく。

 ここでは橋下氏の主張の“原点”とも言うべき、初期のツイートを紹介したい。

 またTwitterの投稿日時は不正確な表示になることが珍しくない。本稿では4月20日現在で表示される日時をそのまま引用する。

 橋下氏は3月24日、ウクライナがロシアと戦闘状態にあることを、《やはり戦う一択の戦争指導は危険》と批判した。

《崇高な理念で戦う者もいれば生きたいと願う一般市民もいる。そもそも一般市民に被害が出るということは防衛力に問題があったということ。戦闘目的が一般市民を守るということから離れ、自由・民主を守るという抽象的なものになるほど、一般市民の犠牲やむなし論になる》

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