萩生田経産相の“おニャン子推し”に自民党都連内部から批判の声「これじゃあ小池さんに負ける」

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15年前の対談記事

「弁護士で元アナウンサーの菊間千乃さん、フリーアナの膳場貴子さんや小宮悦子さんの名前も浮上しては消えました。結局、タイムリミットが迫る中、最後は萩生田さんが推しの生稲さんになったわけです」(同)

 萩生田氏が15年前から「生稲推し」だったことがうかがえる記事がある。07年の自民党の機関紙「自由民主」に載った萩生田氏と生稲氏の対談記事だ。二面ぶち抜きで行われた対談で、二人は楽しそうに政治談義に花を咲かせていた。

 生稲氏は対談で、〈中小零細企業で働く女性が、安心して出産して育児に専念でき、その後社会復帰できるような社会のシステムを、萩生田先生のような政治家の方に、ぜひつくって欲しい〉と萩生田氏に秋波を送っている。今回の顛末を振り返れば、すでにこの時から師弟関係が出来上がっていたようにも思えてしまう。

「萩生田さんは85年のおニャン子ブームの時は、明治大学の学生だった。実はファンだったんじゃないかなんて声も出ていますよ」(同)

“おニャン子”でどうやって組織票を固めるんだ

 だが、こうしたタレントありきと派閥の論理で決定してしまった選定方法に、都連所属の他の議員たちは、呆れ返っているという。

「おニャン子でどうやって組織票を固めるんだっていう話です。しかも今回は、小池百合子都知事がバックにつく都民ファーストの会の荒木千陽さんが相手となる。都の予算を握る小池さんが本気で業界団体を口説きにかかったら、ひとたまりもない。基本的に、自民支持層と小池支持層は被っているわけですから」(同)

 実際に選挙で動かされる地方議員の中からは、元テレビ朝日アナウンサーの川松真一朗都議を推す声があったというが、結局、上からは一顧だにされなかったという。

「川松さんは業界団体に顔が広く、3年前の参院選でも、劣勢だった武見敬三さんの陣営で選挙を取り仕切り、逆転勝利に導いた功績もある。中央では麻生太郎副総裁が熱心に川松さんを推していましたが、結局、『女性』と『タレント』にこだわる清和会に押し切られてしまった。麻生さんは『今井絵理子2号を作ってどうするんだ』と呆れ返っているようです」(同)

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