戦禍とアレルギーを乗り越えたジョコビッチ ワクチン接種を強制するテニス界の排他性(小林信也)

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 ノバク・ジョコビッチ(セルビア)がテニスを始めたのは4歳の夏。普通ならテニスに触れる機会などないはずの環境で、ジョコビッチは運命に導かれた。

 両親は、セルビアの避暑地コパオニクで夏の間、ピザパーラーを経営していた。冬はスキーで賑わう街に、政府がテニス・アカデミーを設置した。店の向かいにコートができると、幼いジョコビッチはフェンスにへばりついてテニスを眺めた。ある日、コーチが声をかけてくれた。元女子プロテニス選手でアカデミー講師のエレナ・ゲンチッチだった。...

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