安達祐実、宮崎あおい…時代は「美魔女」から年齢不詳の「魔女」へ 童顔信仰が生み出すファンタジーの力

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魔性の女の一面を持つ魔女系女優たち ふんわりした声と根強い童顔信仰がつむぐファンタジー

 不倫疑惑を否定するかのように、結婚時には交際時期まで明らかにした宮崎さん夫妻。しかし結婚式にも出席した夫の友人と再婚、という経緯に眉をしかめる人も少なくない。情報を出せば出すほど炎上する。なぜここまで反感を買うかといえば、宮崎さんが清楚な雰囲気で売っていたからこそ、余計に裏切られたという印象が強いのだろう。

 ただ清楚系という形容詞について、10代の頃に出演した映像内のインタビューでは彼女自身は否定していたことがある。本来の自分は不思議な美少女でもなく、自己中で頑固で泣き虫な性格なのだと。

 でもなぜか彼女が演じる役は、清純で健気な女性か、陰のある美少女のほぼ二択だった気がする。童顔で声も喋り方もふんわりしていて、若々しいというより幼い印象を与える宮崎さん。いたいけな少女が、悲しみや鬱屈、あるいは情熱に突き動かされて周囲を巻き込むファム・ファタルへ変貌していく。そんなストーリーを、脳内で勝手に補完してしまう制作者や視聴者が一定数いたのではないかと思われる。

 庇護欲をかきたてるファンタジーを、相手の頭に作り出す魔術。それは魔女タレントたち、特に童顔女優たちの専売特許ではないだろうか。日本は特に童顔信仰が強いといわれるが、赤ちゃん顔に悪い印象を持つ人はそういない。顔も声も幼ければ性格も純粋なのだろうと、勝手にタレントイメージを規定してしまう。でも童顔女優ほど、奔放な恋愛体質を報じられがちな一面もある。思えば宮崎さんに限らず、安達さんや原田さんも略奪愛の噂があった。女優ではないが、卓球の福原愛さんも同じ系統のように思う。可愛らしい少女のような雰囲気で、強かな大人の女性の駆け引きを見せる女性たち。だから好き嫌いがはっきり分かれるが、お茶の間も目が離せない。全方位に魔性の女っぷりを見せつけているのである。

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