「亀田裁判」1億円敗訴のJBCは消滅へ? 永田理事長「財政状況は苦しい」

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 ボクシングの試合では、ひとたびノックダウンされるとリング上にレフェリーのテンカウントがこだまする。再び立ち上がり、ファイティングポーズを見せなければ試合終了だが、日本のプロボクシング界を束ねる組織が、まさにKOの瀬戸際に立っている。

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 2月24日、ボクシング元世界王者の亀田興毅(35)ら3兄弟などが、日本ボクシングコミッション(JBC)に対して「不当な処分でライセンスを剥奪された」として、損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が下された。

 東京高裁は一審に続き亀田側の訴えを認め、被告であるJBCに対して約1億円の支払いを命じたのだ。

 スポーツ紙記者が言う。

「今年で創設70年を迎えたJBCは、国内で行われる公式戦の管理や運営を一手に担っています。ジムやプロモーターから独立した中立公正の立場を求められているにもかかわらず、近年は不祥事が頻発。昨年の井岡一翔の薬物疑惑問題でも、選手の尿検体を勝手に警察へ提供したことが発覚して、謝罪に追い込まれました」

「世界チャンピオンらの未来を奪った」

 件の亀田裁判は、9年前の試合で亀田家次男の大毅(33)が体重超過で失格した選手に敗れた際、世界王座が維持されるか否かを巡り、選手とJBCとで見解が分かれる騒動が発端。JBCは組織の信用が傷つけられたとして、亀田兄弟らのライセンス更新を認めない強硬手段に出て、亀田側が提訴に及んだのだ。

 亀田側の代理人を務める北村晴男弁護士が言う。

「亀田選手らは、JBCの違法な処分で日本のリングに立つことができませんでした。ボクサーの権利を守るはずの組織が、世界チャンピオンらの未来を奪ったのです。過去にもJBCは複数の職員の解雇やジム会長などのライセンス剥奪でも訴訟を起こされ、判決で違法とされ、裁判所から違法と説明されても組織改革を怠ってきた」

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