「亀田裁判」1億円敗訴のJBCは消滅へ? 永田理事長「財政状況は苦しい」

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「選択肢のひとつ」

 そのツケが回ったというべきか。JBCは債務超過に陥り、運営不能の状態になっているというのだ。

 さるボクシング関係者が明かすには、

「一般財団法人として扱われているJBCは、法的に、純資産額が2期続けて300万円未満になった場合は解散しなくてはなりません。最新の財務諸表をみても、2020年末の時点で約2500万円の赤字になっています。同年に亀田裁判の一審判決を不服として控訴した際、3千万円以上の供託金を支払っていますからね。今月中に公開される昨年分の数字も赤字が見込まれているので、JBCは亀田裁判で最高裁に上告せず、組織解散もやむなしと覚悟しているそうです」

 JBC消滅なら、世界戦などの公式試合は開催できず、日本のボクシング界が大混迷に陥るのは必至である。この前代未聞の事態をどうおさめるのか。JBCの永田有平理事長に直接問うと、

「たしかに財政状況は苦しい。コロナの影響で観客も減ってしまいましたから、一昨年も昨年も赤字です。解散も選択肢のひとつではありますが、今は支援をしてくれるところ(を探したり)、新しい法人を作ることも考えていますが、今月中に決まるまで何も言えません」

 鳴り止まないゴングの音は、やがてJBCへの葬送曲(レクイエム)となってしまうのか。

週刊新潮 2022年3月10日号掲載

ワイド特集「明日はどっちだ」より

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