片山さつき議員の安倍派入りに暗雲 安倍元首相との密約に派閥議員が猛反発のウラ

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片山氏の悲願

 文春オンラインは2月21日、「〈異例の勧告〉片山さつき議員の二階派退会『義理人情に欠ける』と強烈批判も…彼女の『本当の狙い』とは?」との記事を配信した。

 文中に自民党関係者が登場し、以下のように発言している。

《二階俊博氏が幹事長を退いたことで、もうここにいる意味はないと見切ったのでしょう》

 だが、この解説は、事実とはやや異なるようだ。

「片山さんは、町村信孝さん(1944~2015)が派閥の会長だった『町村派』(2006~2014)の頃から、清和研に入りたいと打診していました。その後、『細田派』(2014~2021)の会長だった細田博之さん(77)にも頼んでいます。片山さんが清和会に入りたいという意思を表明したのは、昨日や今日の話ではないんです。むしろ長年の悲願と言ったほうがいいでしょう」(同・安倍派幹部)

 それだけラブコールを送り続けても、なかなか清和研には入れなかった。その一方、「来る者拒まず」として知られる二階派は、片山氏を持て余していたという。

尾を引く可能性

「片山さんは2009年の衆院議員選挙で落選し、翌10年の参院議員選挙で返り咲きを果たしました。参院選は比例区ですので、自民党を支援してくれる業界団体が片山さんをバックアップしてくれています。ところが片山さんは、業界団体からの評判があまり良くないのです。『何とかしてくれ』と悲鳴を上げる団体も少なくなく、二階派の幹部も困っていたようです。最終的に二階さんは、片山さんに『出て行け』と引導を渡したわけです」(同・安倍派幹部)

 片山氏も出て行きたいのだから、二階派から追い出されたとしても実害はない──こんな解釈も可能だが、そういうわけにはいかないようだ。

「片山さんを迎えることに、これだけ安倍派から反対意見が出ているわけです。片山さんが考えているように、安倍派への“移籍”が簡単に認められるとは思えません。安倍派が二階派から片山さんを“引き抜いた”ような印象を持たれたら困りますしね。片山さんは3月13日の自民党大会までに、この問題にケリを付けたいようですが、まず無理でしょう。おまけに今年の参院選は、片山さんは改選に当たります。派閥の支援も受けられないとなると、再選も危うくなると思います」(同・安倍派幹部)

デイリー新潮編集部

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