ロシアのテレビで24時間流れる”捏造ジェノサイド” 若者たちは「消えるSNS」で抵抗
国を出たがる若者
「もともとロシアでは、ネット規制がありませんでした。この数年で慌てて規制をしようとしたものの、一度与えてしまった自由を奪うのは到底無理な話だったのです。ただし、年配の国民はネットに疎く、テレビを情報源として頼ってしまう。プーチンの指示で作られる“偽番組”を信じている人も多いのです。今のロシアは、こうした情報統制で世代が分断されてしまっているとも言えます」
デモが禁止される中、今も若者たちは抵抗を続けている。3月3日現在約8000人が拘束されたと伝えられているが、最近は「無言」で集まるだけの新たなデモも始まった。だが、そんな平和的なデモですら、治安当局は容赦なく潰しにかかっているという。このような現状に、心ある若者たちの間でも諦念が広がっている。
「もう中から国を変えるのは無理だと、国を出て他国で自由に暮らしたいと考える若者は増えている。けれども、そんな夢を叶えられるのはごく一部。彼らもストレスに苦しんで生きています」