建売住宅最大手「飯田GHD」大ボスが子飼いの「飯田産業」社長を放逐 きっかけは「損失飛ばし」

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子飼いを抜擢

 1兆4500億円超もの売上を誇る建売住宅の最大手「飯田GHD(グループホールディングス)」。その中核企業「飯田産業」の千葉雄二郎社長が、昨年12月、突如辞任した。飯田GHDの絶対的権力者である森和彦名誉会長の逆鱗に触れ、お払い箱にされたのだとか。

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 辞任劇の背後にあるのは、千葉前社長が手を染めた「損失飛ばし」疑惑。その舞台は、一昨年7月に経営破綻した「ウィンコーポレーション」なる運送会社だ。

 ウィンの元経営幹部によると、同社は、あらたに食材仲卸事業に参入し配送センターを開設する準備をしていたが、銀行からは事業の将来性を評価されず融資が下りなかった。

「資金繰りに支障をきたしていたところに、投資コンサルタント会社から紹介されたのが、駒秀樹という人物でした。駒さんは“私の知り合いのFLS(ファミリーライフサービス)からなら融資を受けられる”と請け合ったのです」

 FLSとは、飯田GHD傘下のノンバンク。おもに住宅ローンの「フラット35」を扱い、のちに企業向け貸付事業も手掛けるようになった。この貸付事業開始は森名誉会長の意向が働いたという。銀行から融資を断られた実弟が経営する建設会社を、FLSで支える目的があったのだ。

「森さん自身がFLSの会長を務め、監査役には実娘を就けた。さらに、社長には子飼いの千葉さんを抜擢しました」

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