建売住宅最大手「飯田GHD」大ボスが子飼いの「飯田産業」社長を放逐 きっかけは「損失飛ばし」

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反社チェック

 FLSによる融資は実行されたものの、ウィンの経営は持ち直すどころか泥沼にハマっていく。FLSから経営不振の割烹を押し付けられ、駒氏の会社が経営していたイタリアンの8店舗も背負い込まされた。そればかりか、ウィンの全株式を譲渡した自称“再生請負人”は、「反社チェック」に引っ掛かる人物だった。

 FLSは、すぐさまウィンへの貸付金の回収に着手。だが、肝心の債権保全を怠っていたことで、融資全額が不良債権化する危機が生じた。

「すると、駒さんが助け舟を出し、“アビトラシステム”という投資関連会社への損失飛ばしを提案した。FLSの焦げ付きは帳消しになり、アビトラが一昨年7月、ウィンの破産を東京地裁に申し立て、その手続きが開始されました」

 この損失飛ばしをきっかけにして、脛に傷を持つ連中がFLSに関与している事実があらわになった。これらが、FLSを“身内の会社”くらいに考えていた大ボスの逆鱗に触れ、子飼い社長は放り出されたのだ。

「週刊新潮」2022年2月24日号「MONEY」欄の有料版では、千葉社長辞任の舞台裏を詳報する。

週刊新潮 2022年2月24日号掲載

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