ベンチャーズの88歳「ドン・ウィルソンさん」が死去 生前「週刊新潮」で語った日本愛

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 アメリカのロックバンド、ザ・ベンチャーズの創立メンバーでリーダーのドン・ウィルソンさんが、今月22日に老衰のため亡くなった。享年88の大往生だった。

 1959年に結成されたベンチャーズは、62年に初来日。65年の再来日で大人気となり、ザ・ビートルズと並んで日本の音楽史に多大な影響を与えた。

 もちろん彼らの音楽は世界的な評価も高く、最初の大ヒット曲である「急がば廻れ(ウォーク・ドント・ラン)」は06年にグラミー賞の殿堂入り、08年にはバンドそのものもロックの殿堂入りを果たした。

 毎年のように来日し、全国津々浦々を回った。バンドのメンバーは入れ替わり立ち替わりしたものの、彼らの音楽の代名詞であるトレモロ・グリスダウン奏法“テケテケテケテケ……”は常にドン・ウィルソンさんだった。

 日本との関わりが深かった証として、91年には「NHK紅白歌合戦」に出場。04年には日米交流150周年記念外務大臣賞を受賞し、10年春の叙勲では旭日小綬章を受章している。

「週刊新潮」にたびたび登場

 実績は十分ながら気さくな性格だったため、日本のファンからは“ドンさん”と呼ばれて親しまれた。ライブではおどけて見せたり、その場を楽しませるエンターテイナーだった。そんな彼は「週刊新潮」にもたびたび登場してくれた。

 98年には読者に協力を呼びかける“掲示板”コーナーに登場し、60年代の来日時に自分たちを撮った写真を分けてくれないかと呼びかけた。

 12年には“私の週間食卓日記”に登場し、日本ツアー中の食事内容を披露。日本に置きっぱなしにしているという調理器具をツアーに持ち込んで、ホテルで自炊することもあるとか、好きな酒は日本酒とどぶろく、ソフトドリンクならオロナミンC、公演を終えてスーパーでマグロの刺身を買ってきた……など意外な生活ぶりも明かした。

 今回、デイリー新潮に再掲載するのは、09年9月3日号の“マイオンリー”に登場してくれたときのもの。自身にとって代えがたいひとつを紹介するコーナーだが、ドン・ウィルソンさんのマイオンリーこそ、「日本」だった。

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