宅配水「クリクラ」事業の「ナック」で勃発した「お家騒動」 女性スキャンダルとホワイトナイト

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赤字急拡大

 宅配水「クリクラ」事業を展開する東証一部上場企業の「ナック」で、「お家騒動」が勃発した。1971年に西山由之名誉会長が創業した同社は、モップなどの清掃用品を扱う「ダスキン」のフランチャイズとしてスタート。その後、事業の多角化を進め、クリクラ事業で成長してきた。いったい何が起きているのか。

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 創業者の西山氏が怒りをあらわにする。

「私は寺岡豊彦会長と吉村寛社長の二人を呼び出し、“このザマはなんだ!? 私を復権させろ”と何度も要求してきました。私は2011年に経営の一線から身を引きました。結局、それが失敗だったというほかありません」

 経営権を譲り渡した途端、寺岡会長が反旗を翻すようになったという。その結果、17年3月期の決算では特別損益で6500万円の赤字を計上。翌年には赤字幅が10億2100万円にまで急拡大した。

 この業績低迷が西山氏の闘争心に火をつけた格好だ。しかし、寺岡会長に燻り続けた「女性スキャンダル」の影響も少なくない。

 10年、当時会長だった西山氏の自宅に女性社員から手紙が届いた。「適応障害」を患い、東京の病院で治療を受けているため、勤務地の香川県丸亀市から東京への転勤を望んでいる。そのうえで、寺岡会長を名指しで非難していた。

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