シャンパン2本盗んで逮捕された元巨人「ドラ2投手」、高校時代は150キロ投げる“伝説の左腕”だった

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 昨年11月25日、秋田市の量販店でシャンパン2本(1万7500円相当)を盗んだとして、秋田県警は1月15日、元巨人の小野仁容疑者(45)を窃盗の疑いで逮捕した。秋田経法大付属高校(現ノースアジア大明桜)時代は超高校級左腕として注目を集め、1996年、ドラフト2位で巨人に入団。2002年オフに近鉄へ移籍するも、2003年オフに戦力外通告された男に何があったのか。

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 アマチュア時代の小野容疑者は、今も“伝説の左腕”として語り継がれている。

 秋田経法大付属高校2年の時、春夏連続で甲子園に出場した。いずれも初戦で敗退したが、春の選抜大会の鳥取西戦で16安打、7四球を許すも15三振を奪って注目を集めた。

「超高校級」

 1994年の世界選手権では、高校生として史上初の日本代表に選ばれ、キューバとの親善試合で、強打者のアントニオ・パチェコ、オマール・リナレスを150キロの速球で2者連続3球三振に仕留め、「超高校級」と絶賛された。その年のドラフトで、複数球団が1位指名すると言われた。

 ところが、小野容疑者はプロへ進まず、日本石油(現ENEOS)に入社、1996年のアトランタ五輪に出場し、銀メダルを獲得する。そしてドラフト2位指名(逆指名)で巨人に入団した。

 もっとも二軍ではノーヒットノーラン、1試合20奪三振を記録するも、一軍では5連続四球でストライクが入らず降板するなど、精神的な脆さが指摘された。その後制球難を克服するためにサイドスローやスリークォーターに転向するなど試行錯誤を繰り返した。

 結局、一軍では3勝しかできず、2002年オフに近鉄へトレードされ、2003年に戦力外となった。

「小野が窃盗で逮捕されたとニュースで知った時、かなりのショックを受けました」

 と語るのは、秋田経法大付属高校時代に野球部監督として指導した鈴木寿宝氏(現秋田修英高校野球部監督)。

「3年前、『健康器具の会社で人材派遣の仕事をしています』と挨拶に来たので、真面目に仕事をしているんだなと思っていたのですが……」

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