「新婚さんいらっしゃい!」勇退の桂文枝を支えた「最後の女性」の告白(前編)

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単なる火遊びだったのか

 落語家・桂文枝(78)が1月7日に会見し、MCを務めるテレビ朝日系のご長寿トークバラエティー「新婚さんいらっしゃい!」からの勇退を表明した。1971年の初回放送から出演し、「同一司会者によるトーク番組の最長放送」としてギネス認定もされた人気番組だ。

 時に初々しい、時に生々しい新婚さんたちと文枝との掛け合いは多くのファンを喜ばせてきた。どんどん世代が若くなっていく新婚さん相手に常に笑いを生み出してきたのは、文枝でしかできない芸だったといえるだろう。

 もっとも、芸人らしく、活力の源泉には「女性は芸の肥やし」という考えもあったようで、過去何度か艶めいた話も報じられた。彼の活力の源となった女性本人が文枝との関係を告白したこともある。(週刊新潮2018年1月11日号掲載の記事などに加筆・修正しました。肩書や年齢などは当時のママです)。

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 文枝師匠は、5年程前、2016年2月には歌手との不倫が報じられたことがある。「女遊びは芸の肥やし」とは、桂春団治から続く上方落語界の伝統とも言われるが、文枝師匠にとっては、夏目恵美子さん(仮名・56)のことも単なる火遊びだったのだろうか。両者の言い分はかなり異なるのだが――。

君の家に行きたい

 彼女は日舞の先生。若い頃の八千草薫に似ていて、和服がぴったりくる女性だ。

 神戸市内で一人住まいの恵美子さんが、ふと寄席に足を運んだのが08年12月。場所は大阪の演芸場「天満天神 繁昌亭」である。ここは、文枝師匠が「関西にも定席寄席を」と奔走の末に出来た施設だ。

 恵美子さんが振り返る。

「繁昌亭の横にある喫茶コーナーにいると、文枝さんが現れて一緒に写真を撮ってくれたんです。それをメールで送ってもらったので、お礼を言うために再び繁昌亭を訪れると、今度は文枝さんの部屋(会長室)に通されました。彼は私の手を取ってエスコートしてくれて、私はもう緊張しっぱなしでした」

 恵美子さんが、がんで亡くなった母のことなど身の上話をすると、文枝師匠は「明日も来てね」とやさしく送り出してくれた。

「嬉しくなった私は翌日も師匠に会いに行ってしまったのです。すると、文枝さんは“ゆっくり話がしたいから君の家に行きたい”と言うじゃないですか。咄嗟に“修理中なので”と、ごまかしたのですが、文枝さんは“きれいや?”“着物が似合うなあ”“品がええわ”などと言ってくれる。正直いって悪い気はしませんでした」

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