楽天「オコエ瑠偉」はセ・リーグなら…西川獲得ではじき出される選手名

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新外国人のマルモレホスが加われば

 楽天は昨年12月22日、日本ハムを自由契約となっていた西川遥輝の入団を発表した。西川は104安打、打率.233とレギュラー獲得後では最低の成績に終わったものの、24盗塁で自身4度目となる盗塁王を獲得し、出塁率も.362とリードオフマンとしての役割は十分に果たしていた。特に、楽天は4年連続リーグ最下位となるチーム盗塁数となっているだけに、より攻撃の幅を広げるためにも、西川の獲得は大きなプラスと言えるだろう。【西尾典文/野球ライター】

 その一方で気になるのは、西川の加入ではじき出される楽天の選手が出てくるという点だ。昨年の外野陣は島内宏明と辰己涼介、岡島豪郎が主にレギュラーとしてプレーしていたほか、オコエ瑠偉や田中和基、小郷裕哉、武藤敦貴なども控えていた。ほかにも、内野手登録の山崎剛と渡辺佳明が外野手としてスタメン出場している。

 ここに西川と新外国人のマルモレホス(前マリナーズ、内野手と外野手のどちらで登録するか、検討中)も加わるとなれば、出場機会の減る選手が出ることは必然である。

高い運動能力を生かしたプレーに定評

“余剰戦力”をどうするのか……。やはり、考えられるのは他球団へのトレードだ。楽天は16年以降、交換トレードを行っており、18年9月に石井一久GM(当時、現・GM兼監督)が就任してから、その件数は増加傾向にある。外野手を交換要員として、不足している若手の投手や内野手を狙う可能性が出てくるだろう。

“トレード候補”の筆頭となりそうなのが田中和基である。プロ入り2年目の18年には112安打、18本塁打、21盗塁をマークして新人王に輝いたが、翌年以降は故障もあって低迷。昨年は61試合に出場したものの、「守備固め」での起用が多く、わずか8安打、打率.136という寂しい成績に終わっている。怪我の多さこそ気になるものの、希少価値の高いスイッチヒッターで、どちらの打席でも長打を放つことができるパンチ力は魅力的だ。体調さえ万全で、スタメン起用が増えれば、まだまだ復活する可能性はありそうだ。

 もうひとり、西川とタイプが似ている選手という意味で“トレード候補”になりそうなのが小郷裕哉だ。ドラフト7位という低い順位の入団でありながら、1年目から一軍で22試合に出場。2年目の20年は31安打、8盗塁、打率.295と成績を伸ばしている。昨年は打率1割台と苦しんだとはいえ、二軍では安定した成績を残しており、高い運動能力を生かしたプレーに定評がある。今年26歳とまだまだ若く、他球団にとっても非常に魅力的な選手であることは間違いないだろう。

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