「バチェラー」出演者が制作現場の“ウラ側”を告発「私たちは異国で隔離され、“マインドコントロール”下に置かれていた」

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泣き出した参加希望者

 番宣が始まった10月上旬、出演者の松本さんが「番組は人権を軽視している」などと批判ツイートを始めたからである。松本さんのTwitterアカウントには誹謗中傷コメントが殺到。精神を病んでしまった松本さんは、最終話が配信された直後の12月中旬に「もう日本にはいられない」と海外へと旅立ってしまったのだ。

 それでは松本さんの話に入っていこう。松本さんは17歳で国立大学に飛び級入学した後、家族社会学で修士号を取得した才媛だ。留学経験も豊富で、アメリカでホワイトハッカーの認定も取得。大手通信会社を経て、現在はコンサル業を営みながら、博士後期課程に在学している。プライバシーに配慮し、現在、彼女が滞在している国名は明かせない。取材はZoomで行った。

 応募したきっかけは、友達の勧めだったという。

「番組を観たことがなかったんですが、結婚をゴールとしていると知って興味が湧きました。私は家族社会学者で結婚も研究テーマ。婚姻制度に対しては、LGBTQなどの属性によってメリットを享受することができない不公平さがあるという考えを持っています。そんな社会学者がバチェラーに参戦したら“面白いじゃん”って友達が言い出したのです」

 書類審査を通過し、東京・新宿のオーディション会場に赴いたのが2020年1月ころのこと。松本さんは周囲を見回し、自分との熱量の差に「びっくりした」と振り返る。

「みんなガチガチで、“番組に出て有名になりたい”って意気込みがひしひしと伝わってきました。グループディスカッションで監督が、わざと試すように『はい、不合格』って女の子に投げかけたりする。すると、泣き出しちゃう子もいて……。一方、横のブースからは、『そんなんじゃダメ、もっと激しく行かなきゃ』と煽っている様子も聞こえてきた。やはり、恋愛バトルをするコンセプト上、女の子にアグレッシブな姿勢が求められるんだなと思いながら聞いていました」

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