「バチェラー」出演者が制作現場の“ウラ側”を告発「私たちは異国で隔離され、“マインドコントロール”下に置かれていた」

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守秘義務契約

 これを機に松本さんは、制作側は「人権に配慮していない」といった批判をSNS上で展開した。すると、すぐに「売名目的だろう」などといった誹謗中傷が殺到。性的な脅迫メッセージまで送られてくるようになり、松本さんの精神は疲弊していくのだ。だが、制作側からの心理ケアは「まったくなかった」と言う。

「逆に、私が番組に関わる何かをツイートしたら、5分後には削除するように連絡が来ました。制作陣は、出演者よりも番組を守ることに必死なのです。収録中の心理ケアもいい加減なものでした。日本にいる心理カウンセラーとZoomで面談する機会が設けられてはいたのですが、二人きりではなく、他のスタッフがZoom上で盗み聞いているのです」

 松本さんは制作側と収録時の内容を漏らさないという守秘義務契約を交わしており、リスクを冒して告発している。「勇気ある告発」と称賛の声があがる一方、YouTube番組まで起ち上げたため、売名目的を疑う声も根強い。だが、彼女は「目立つために戦略としてやっている」と否定する。

「視聴者に真実を知ってもらいたい一心で動いています。番組の倫理観を強く問いたいのです。一緒に参加した女性たちには、巻き込んでしまって申し訳ない思いです。でも、これからの参加者に、二度と私たちのような思いをしてほしくない」

アマゾンは回答せず

 アマゾンジャパンに見解を聞こうと質問状を送ったが、期限までに回答はなかった。

 恋愛リアリティ番組「テラスハウス」(フジテレビ)への出演がきっかけで自殺した木村花さん(享年22)の遺族代理人として、放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送人権委員会に人権侵害の申立をした渥美陽子弁護士はこう語る。

「リアリティショーにおいて、制作側と出演者は対等な関係では決してありません。制作側はリアリティ番組が危険なものだという意識を持って、出演者の精神的ケアに配慮して番組を制作する責務があります」

 リアリティショーの画面に映る出演者は、ドラマとは違い生身の人間だ。出演者は自らの意思だったとはいえ、日常生活に戻った後、衆目に人生の一部をさらした過去を背負って生きていかねばならない。その重みを制作側がきちんと認識しない限り、このようなトラブルはなくならないだろう。

デイリー新潮編集部

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