「ぺんてる」株買い占めに打って出た「コクヨ」 「プラス」も参戦で「文具戦国時代」に突入

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コクヨ帝国に対抗

 以降、圭馬氏は16.6%の株を保有する筆頭株主としてトップ返り咲きを図ったが、株主総会での多数派工作は功を奏さず、断念。挙げ句、18年になって、他の家族の分とも合わせ37.45%のぺんてる株を日本政策投資銀行系ファンドの「マーキュリアインベストメント」に70億円弱で売却した。

 そして19年5月、コクヨが突然、筆頭株主に躍り出たことを発表する。だが実は、その裏で覇権争いが演じられていた。コクヨよりも先に、オフィス家具が主力で売上高1800億円の「プラス」(東京・虎ノ門)がマーキュリアの保有する株の買い取りに動いていたのだ。

 業界関係者によると、売上高3200億円の「コクヨ帝国」に対抗するため、プラスとぺんてるがタッグを組んで業界再編を目論んでいたという。だがその交渉は決裂し、コクヨが乗り出してきたのだ。かくして、群雄割拠の「文具戦国時代」に突入したわけである。

「週刊新潮」2019年7月4日号「MONEY」欄の有料版では、ぺんてる株をめぐる争奪戦を詳報する。

週刊新潮 2019年7月4日号掲載

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